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訪問看護師の1日と休日は?働き方の種類やメリットデメリットを解説

訪問看護師の1日と休日は?働き方の種類やメリットデメリットを解説

訪問看護師という仕事は、患者さんの自宅を訪問し、医療ケアを提供する、やりがいのある仕事です。

しかし、その仕事内容や働き方は、人によってイメージが大きく異なるかもしれません。

そのため、訪問看護師の1日の流れから、残業時間、休日取得、働き方の種類、そしてメリット・デメリットまで、具体的な情報を提示することで、訪問看護師の仕事についてより深く理解していただければと思います。

訪問看護師の1日の仕事の流れ

午前は患者宅訪問健康状態確認と医療処置

午前中は、複数の患者さんのご自宅を訪問し、健康状態の確認や必要な医療処置を行います。

例えば、血圧や血糖値の測定、点滴、褥瘡の処置、服薬管理などが含まれます。

それぞれの患者さんの状況に合わせて、適切なケアを提供することが重要です。

訪問件数は事業所や担当する患者さんの状況によって異なり、1日に5件から10件程度の訪問を行うのが一般的といえます。

さらに、1件あたりの訪問時間は、患者さんの状態や必要な処置によって大きく変動しますが、平均30分から1時間程度が目安となります。

また、移動時間も考慮すると、午前中はほぼ訪問業務に費やされることになります。

加えて、患者さんとのコミュニケーションも大切な業務の一つです。

午後は事務作業と関係機関との連絡調整

午後は、午前中の訪問に関する記録作成や、医療機関や介護事業所など関係機関との連絡調整を行います。

記録には、患者の状態、実施した処置、投薬状況、家族との連携状況などを詳細に記載する必要があり、正確性と迅速性が求められます。

また、医師やケアマネージャーとの情報共有も重要な業務です。

スムーズな連携を図ることで、患者さんへのより質の高い医療提供が可能になります。

さらに、翌日の訪問計画や必要な物品の準備なども行います。

一方で、急な予定変更や、関係機関との連絡調整に追われることもあります。

記録作成と申し送り

訪問看護記録は、医療行為の記録として非常に重要です。

そのため、正確かつ詳細な記録作成が求められます。

患者さんの状態の変化や処置の内容、家族との会話の内容、そして今後のケアプランなどを漏れなく記録します。

また、夜勤の訪問看護師がいる場合は、申し送りも重要な業務となります。

日中の出来事や患者の状態、翌日の対応について詳細に説明し、円滑な情報伝達を行います。

例えば、患者さんの些細な変化や、家族との何気ない会話の中にも、重要な情報が隠されていることがあるため、注意深く観察し記録することが大切です。

緊急時対応とオンコール体制

訪問看護師は、緊急時にも対応する必要があります。

例えば、患者の容体が急変した場合、すぐに対応できるよう体制を整えている必要があります。

そのため、多くの事業所ではオンコール体制を敷いており、夜間や休日でも連絡を受け、必要に応じて対応します。

緊急時は、迅速な判断と適切な対応が求められるため、高い責任感とスキルが求められます。

一方で、オンコール体制は、精神的な負担となる場合もあるため、事業所によるサポート体制が重要となります。

訪問看護師の残業時間はどのくらい?

残業は比較的少ない傾向

訪問看護師の残業時間は、事業所によって異なりますが、比較的少ない傾向にあります。

これは、1日の訪問スケジュールが事前に計画されていること、そして、業務内容が比較的明確に区切られているためです。

しかし、予期せぬ事態が発生することもあります。

訪問件数移動時間緊急対応で変動

訪問件数が多い日や、患者さんの自宅が離れている場合、移動時間が長くなり、結果として残業となる可能性があります。

また、緊急対応が必要な場合も、残業となる場合があります。

そのため、時間管理能力が重要になります。

効率的な時間管理が重要

訪問看護師にとって、効率的な時間管理は非常に重要です。

計画的に訪問スケジュールを立て、無駄な時間を削減することで、残業時間を抑制することができます。

例えば、移動経路を最適化したり、記録作成の時間を工夫したりすることで、業務効率を上げることができます。

訪問看護師は休日をきちんと取得できる?

土日祝日が休みの事業所が多い

多くの訪問看護ステーションでは、土日祝日が休みとなっています。

しかし、事業所によっては、週休2日制を採用しているところや、シフト制を採用しているところもあります。

そのため、事前に確認することが重要です。

事業所によってはオンコール体制の場合も

オンコール体制の場合、休日であっても緊急連絡に対応する必要があります。

しかし、事前に希望休を提出することができ、連休取得も可能な事業所が多いです。

また、オンコール担当は交代制である場合が多いです。

事前に希望休を提出連休取得も可能

事前に希望休を提出することで、プライベートの予定を立てやすくなります。

また、多くの事業所では、連休の取得も可能です。

そのため、ワークライフバランスを保ちやすいといえます。

訪問看護師の働き方の種類

常勤非常勤パートなど様々な雇用形態

訪問看護師の働き方は、常勤、非常勤、パートなど、様々な雇用形態があります。

常勤は、フルタイムで勤務する形態で、安定した収入を得ることができます。

非常勤やパートは、自分の都合に合わせて勤務時間を調整できるため、ワークライフバランスを重視したい方に向いています。

また、正社員登用制度を設けている事業所もあります。

それぞれの働き方のメリット・デメリット

それぞれの働き方には、メリットとデメリットがあります。

常勤は安定した収入を得られる一方、勤務時間が長く、プライベートの時間が取りづらいというデメリットがあります。

非常勤やパートは、自分の都合に合わせて勤務時間を調整できる一方、収入が不安定になる可能性があります。

そのため、自身の状況に合わせて選択することが大切です。

ライフスタイルに合った働き方を選択可能

自分のライフスタイルやキャリアプランに合わせて、最適な働き方を選択することができます。

例えば、子育て中の看護師は、パートタイムで働くことで、育児と仕事を両立させることができます。

訪問看護師の働き方のメリット・デメリットは?

患者と深く関われる

訪問看護師の大きなメリットの一つは、患者さんと深く関われることです。

自宅というプライベートな空間で、患者さんやご家族とじっくり向き合い、信頼関係を築きながらケアを提供できます。

そのため、大きなやりがいを感じることができます。

柔軟な働き方ができる

訪問看護師は、比較的柔軟な働き方ができます。

自分のライフスタイルに合わせて、勤務時間や休暇などを調整できる事業所が多くあります。

また、在宅勤務を導入している事業所もあります。

責任が重い

患者さんの命と健康を守るという責任は重く、常に緊張感を持って仕事に取り組む必要があります。

緊急時にも迅速に対応できるよう、高いスキルと責任感が必要です。

そのため、継続的な学習が必要不可欠です。

オンコール対応の場合も

オンコール体制の場合、休日や夜間でも連絡に対応する必要があります。

そのため、プライベートな時間を犠牲にする可能性があります。

しかし、オンコール手当が支給される場合が多いです。

まとめ

今回は、訪問看護師の1日の仕事の流れ、残業時間、休日取得の状況、働き方の種類、そしてメリットデメリットについて解説しました。

訪問看護師の仕事は、やりがいのある仕事ですが、責任も重く、時間管理や緊急対応への備えが求められる側面もあります。

しかし、患者さんと深く関われることや、柔軟な働き方ができるといったメリットも存在します。

自身のライフスタイルや価値観と照らし合わせ、訪問看護師という仕事の現実的な側面を理解した上で、キャリアプランを検討することをお勧めします。